良い言葉も悪い言葉も自分に返ってくる

仏道を歩むものがしてはいけないこととして、『十悪(じゅうあく)』があります。

生き物の命を奪う『殺生』、人のものを盗む『偸盗(ちゅうとう)』、良からぬ性行為をする『邪淫(じゃいん)』、嘘をつく『妄語(もうご)』、大げさに盛って表現をする『綺語(きご)』、悪口を言う『悪口(あっく)』、二枚舌を使う『両舌(りょうぜつ)』、限りなく貪って欲しがる『貪欲(とんよく)』、怒り憤る『瞋邇(しんに)』、真理を知らないで愚かな『愚痴(ぐち)』 のことで、現代社会を生きている限り、避けては通れないものとか、ついついやってしまうものが沢山含まれていますよね。

これらの行いは、『身・口・意』の3つ(三密)から生み出されていて、『身・口・意の三業』と分類されることもあります。

『身』とは「身体」のことで、殺生や偸盗、邪淫を生み出して

『口』とは「口」のことで、妄語、綺語、悪口、両舌を生み出します。

『意』とは「心」のことで、貪欲、瞋邇、愚痴を生み出します。

口から生み出されることが多く禁じられていますが、それほどまでに私たちが口にすることには悪いものが含まれているのです。

怒りやいら立ちの感情を表に出すことは、体から悪いものを出す効果があるように思われますが、人間には口があるように、耳もあります。

口に出した言葉は自分自身が、一言も漏らさないで自分自身の耳で聞かないといけないのです。

それが良くない言葉なら、たとえ自分が出した言葉でもいい気持ちはしないのではないでしょうか?

でも、十悪とか身口意の三業をやめることのできる人間は、この世の中にはほとんどいません。

大切なことは、そのような悪い行いをしてしまったことを、毎日一回でいいから振り返って反省することだと思います。

私が読むお経の中に『懺悔門(さんげもん)』という文があります。

これは 『私が作ってしまった多くの悪業は真理を知らないで、身体や口や心より生み出してしまったものです。 全てを懺悔いたします』 という意味のお経です。

自分の中で怒りいら立ちの感情を大きくしないことが大切ですが、もし外に出してしまうことがあったら、そのままにしておくんじゃなくて、寝る前とかに少しでいいから反省する時間をもちましょう。

一日の終わりには良い言葉を自分の耳で聞いて、休みたいものですよね。

 

感謝