人との違いは単なる違い

私たち人間は、何かを比べることが大好きです。

容姿や才能を人と比べて一喜一憂することはもちろん、昨日に比べて寒いとか暑いとか、毎日毎日、何かを比べ続けて暮らしているといっても良いと思います。

でも、ただ比べるだけなら悩むほどのことでもありません。

問題は何かを比べた結果、物事に優劣をつけて人や自分を卑下したりするところにあります。

そんな暗い感情は、時には暴力的に、また時には甘い蜜のように、あっという間に心に根を張って広がっていきます。

例えば、同じジュースを頼んだのに、友達の方が少し多く入っているように見えたとします。 その量の違いに気づく、比べるというのは本来はここまでのことを言います。 でも私たちは、どうしてもその先に 『この人が私より可愛いからサービスされたんだ』 なんて、あれこれ考えてしまいがちです。

不思議なもので、このようなマイナス思考を働かせている時の集中力は、凄まじいものがあります。 こんなことでは、友達との会話も楽しむことはできないと思います。

普通に繰らしていたらどうしても、様々な物が目に入りあらゆる『違い』に気づきます。

見直さないといけないのは、その後に湧いてくる暗い感情です。

違いに気づくことは『種』で、羨ましく感じたり優越感を感じたりするのは、暗い感情の『芽』です。 種が芽を出して成長して、大木になる前に摘み取ってしまいましょう。

そのためにはいつも足下をよく見て、ほんの小さな芽でも出てきた事に気づく努力が必要なのです。

雑草でも背丈ほどに育ってから抜き取るのは大変ですが、小さくやわらかい芽の時なら、指で軽くつまんで取り除くこともできるのです。

足下をよく見るというのは、自分の心を見つめることなのです。

暗い感情が小さな芽を出したことに気づいたら、深呼吸して気持ちを落ち着けてみてください!

比べて気づいた違いはただの違いで、卑下した人を見下したりするようなことではないことがわかると思います。

 

感謝