人の気持ちは環境を変える

『バーチャルな関係は築けるのに、リアルな人間関係は上手く築けない』 という若い人が多いようですが、果たしてそれは本当なんでしょうか?

自分は築けていると築けていないかもしれませんし、逆にリアルな人間関係の方が実際には築けているかもしれません。

バーチャルとリアルの大きな違いは、匿名性にあると言われています。

でも、フェースブックなどでは、その匿名性は薄れています。

では、何が違うのか?

 

それは、体温です。

私は海外には二度しか行ったことがありませんが、最初に行ったスペインで初めて経験した挨拶にハグがありました。

スペインに行った初日に、周りの人々がみんなハグをしていて、「よく来てくれたね」とか、「大丈夫、なんとかなるから」と友達を抱き締めている光景に違和感を感じました。

そんな無責任な何の根拠もない言葉で、現実の痛みから救われるのか? と・・・

でもハグをされると、自分に寄り添ってくれている人の存在を、体温で感じることができるんです。

言葉はもちろん、大切です。

でも、言葉を超えた体温を通して伝わる気持ちは、とても嬉しかったりします。

それはバーチャルでは体感できません。

人の気持ちを伝えるという点では、バーチャルも同じです。

共通点は人ですから。

 

けれども、環境や条件で違うんです。

私はスペインに行ったとき、全くスペイン語話せませんでした。

言葉という道具を失ったとき、言葉の大切さと共に、言葉を超えた気持ちの大切さを痛感しました。

苦手な海外の言葉で細かい内容までは伝わらなかったとしても、気持ちが通じてお互い笑顔になることがあります!

反対に、日本人同士でも言葉の行き違いでケンカになることもあります。

言葉を過信して、音として聞いても、内容を聞いていない・・・

気持ちが疎かになっているんです。

 

言葉は環境を選びます。でも、人の気持ちは環境を選びません。 仏様の教えもそうです。

2400年前のインドで、お釈迦様が明らかにしてくださいました教えが中国に渡り、日本にまで届きました! 時代も場所も超えて、伝わってきたんです。

もちろん、翻訳は行われましたが、環境を選んでいないんです。

そして、その教えは人を通して伝わりました。

人の気持ちを通して伝わってきたんです!

バーチャルもリアルも、その根っこにあるのは同じ人の気持ちなんです。

 

感謝